ポールウォーキングの正しい歩き方、メリットや効果について

目次

最近、外を歩いていると2本の杖のような棒を持って歩いている人を見かけませんか?それはポールウォーキングと呼ばれ、散歩よりも全身の筋肉を使い、年齢問わず手軽に始められるスポーツとして注目されています。

ポールウォーキングとは?

2本のポールで歩行

ポールウォーキングは両手で杖のようなポールを持って歩くだけで、運動効果があるスポーツです。散歩は手ぶらでただ歩くだけですが、ポールウォーキングはポールを持ちながら歩くので全身運動とバランスに効果的です。

ノルディックウォーキングとの違い

ポールウォーキングは2本のポールを使って歩くので、ノルディックウォーキングと混同することがあります。
もともとノルディックウォーキングは、冬のオリンピックの競技種目であるクロスカントリーの選手が夏の間もトレーニングができるように、北欧を中心に始まったとされています。

ポールウォーキングをしている男女

ポールウォーキングとノルディックウォーキングの違いは大きく3つです。

  • 1. 歩き方
  • 2. 体への負荷
  • 3. ポールの握り方
  ポールウォーキング ノルディックウォーキング
歩き方 ポールを体の前に突いて歩く ポールを体の後ろに突いて歩く
体への負荷 負荷は低く、初心者でも始めやすい 運動量が多く、負荷が高い
ポールの握り方 親指、中指と薬指で支えながら握る ストラップでしっかり固定する

このようにノルディックウォーキングは、スポーツ選手が取り入れるほどのトレーニングなので、それだけ体への負荷も強く、運動の効果はポールウォーキングより高いのです。 体力に自信のない方、初心者の方はポールウォーキングを取り入れて長く続けることを目標にされるとよいでしょう。

ポールウォーキングのメリットと効果

ポールウォーキングを取り入れることにより、様々な効果やメリットがあります。 その中でも、年齢問わず誰でも一人でも始められることは大きなメリットです。ポールさえあればどこでも歩くことができるので、気軽に始められます。

昨今は、新型コロナウィルス感染症の影響で外出が制限されたことにより、運動不足を感じて取り入れた方も多くいらっしゃいます。ポールを用いない散歩と比べて達成感を感じやすく、それだけでイキイキと毎日を過ごすことができるでしょう。

ポールウォーキングをする家族

ダイエット

ポールウォーキングは有酸素運動なので、長く続けば続けるほど脂肪燃焼効果も高まります。
特にポールを用いることで腕を振りながら歩くので、二の腕にも効果的です。また、上半身と下半身をねじる回旋運動で、ウエストのシェイプアップも期待できます。

正しい姿勢と健康な体作り

ポールウォーキングは身長に合ったポールを用いるので、背筋を伸ばしながら正しい姿勢で歩行できます。
猫背のように背中を丸める癖や反り腰で歩く癖があっても、ポールウォーキングを実践することで改善が期待されます。

また、ポールを振ることにより肩回りの可動域が増え、肩こりの予防にもつながります。ポールが重心を支えてくれるので、膝や足の関節への負担も軽くなり関節痛の予防効果が期待できるのです。
簡単に始められる上に、健康改善に期待ができるポールウォーキングは、加齢によるフレイル予防にも有効です。

筋力アップ

全身を使いながら歩くので、筋力アップにも効果的です。 特に、歩くことでおしりの筋肉である大殿筋も鍛えられ、ヒップアップにつながったり、体幹が鍛えられて下半身の筋力がつき転倒しにくくなったりします。

このようにポールウォーキングは正しい姿勢で、無理のない有酸素運動とバランスを維持し体幹を整えてくれるので、運動不足の方だけではなくリハビリ中の方や足腰が弱っているお年寄りにも最適な運動といえます。

ポールウォーキングを始めるには

何を用意すればよいか?

動きやすい上下ウェア、日差しを避けるキャップ、ウエストポーチやリュック、首元にタオルを用意しましょう。
靴はクッション性があるウォーキングシューズが望ましいですが、なければ普段使いの運動靴で問題ありません。ここまではちょっとしたウォーキングと同じですね。
始める上で最も重要なのが、ポールウォーキングのポール選びです。

運動靴を履いてポールウォーキング

ポールウォーキング用のポールを選ぶ時に大切なのは、ご自身の身長に合うものを選ぶこと。一般的な目安は「身長×0.63」と言われています。
ポールの種類は、折り畳みのものからシャフト式まで様々なので、用途に合わせて選びましょう。例えば、行きはポールを使って歩いて帰りは電車やバスを使う場合、折り畳みの方がバッグに入れて帰るので楽ですよね。旅行に行かれる時も同様です。

また、ポールの先ゴムにも注目しましょう。ポールウォーキングの前方スタイルは接地面が球型ですが、先ゴムが平らのものもあります。平らなタイプは安定し、転倒防止にも。参考までにノルディックウォーキングの後方スタイルは先端が斜めになっています。
ご自身がお使いになるシーンに合わせて選んでみましょう。

ミズノ 折りたたみ式ウォーキング用ポールSH
ミズノ 折りたたみ式ウォーキング用ポールSH
 
ミズノ 折りたたみ式カーボンウォーキング用ポール
ミズノ 折りたたみ式カーボンウォーキング用ポール
 

最近では、シニア向けに杖とポールの間のようなポールもあります。
杖のように1本で使用するので、片手が空きます。そのため、「杖はまだ必要ないけど、上り坂や階段がしんどくなってきた」という人におすすめです。

ミズノ エスコートポール
ミズノ エスコートポール
 

どれくらい費用がかかる?

ポールウォーキングにかかる費用は、ポールを始め身につけるものだけ。
屋外をご自身のペースで歩くので、フィットネスジムのように月額費用がかかりません。専用ウェアも不要なので、末永く続ければ続けるほどコストメリットも大きいでしょう。

どこで運動するの?

ウォーキングの場所は公園内や歩道、どこでも可能です。
交通量が多いところや段差が多い道、砂利道など小石が多い道は不向きですが、できるだけ空気と景色が良いところであれば、気持ちよく体を動かすことができ、達成感やストレス発散にもつながります。

ポールウォーキング

歩き方

使い方と歩き方

正しいポールウォーキングの歩き方を覚えることが健康の第一歩です。

  • 1.ポールを親指、中指、薬指の3本で軽く支える
  • 2.顎をひいて目線は目の高さの15メートルほど先を見る
  • 3.肩の力を抜いて、背中を伸ばし姿勢を正します
  • 4.足を前に出して反対側のかかと付近にボールを突く
  • 5.リラックスしながら腕を前後に振る
  • 6.かかとから着地し、歩幅は半歩広げて歩きます
ポールウォーキング

※図の引用:日本ポールウォーキング協会

参考動画
どんどん歩こう!ポールdeアクティブウォーキング

注意する点

ただ歩くだけとはいえ、普通の散歩とは違い、体への負荷が高いので、運動前はストレッチをするなどウォーミングアップをしましょう。
運動中の水分補給は大切です。特に夏の日差しが強い時は夕方以降まで控えて、熱中症の対策を行ってください。
もし夜間に運動する場合は反射材を用意して、事故のないように歩きましょう。
先ゴムは消耗品です。擦り減りの具合に応じて交換してください。ケガの原因になりかねません。 リハビリ中や治療を受けている方は、必ず医師や看護士に相談してから始めるように。

散歩をする女性

健康な方や高齢の方、運動不足の方など、ポールウォーキングは老若男女関わらず、多くの方の健康をサポートする運動法のひとつです。

何より体への負担が少なく、気軽に始められる点から人気があることがうかがえます。
いつまでも元気で健康的な体型を維持するためにも、ポールウォーキングを始めてみませんか?

よくある質問

ウォーキングポールはどのくらいの長さのものが良いですか?

一般的な目安は「身長×0.63」と言われています。
例えば身長が155cmの場合は
155cm × 0.63 = 97.65cm
がポールの最適な長さです。
ご使用する長さに調整できる商品をご選択ください。

ウォーキングポールの1本と2本の違いを教えてください。

<2本>
2本のポールを使用するポールウォーキングは、両手を使って歩くので全身運動には効果的です。
また、背筋を伸ばしながら正しい姿勢で歩行しますので、姿勢の改善も期待できます。

<1本>
ポールを杖のように1本で使用します。2本での使用とは異なり、片手が空きますので、「上り坂や階段を上がるのがしんどくなってきた」という人や普段の平坦な道を歩く時などのサポートとしてご使用いただくのがおすすめです。

 

フォーム

このページのURLをコピー

一般の最新コラム
一般のコラム一覧